きょうの水彩: 水辺。
「自分は愛される価値のない人間だ」という信念を書き換える手だてを探している。価値判断の必要をなくせないだろうか。例えば「この世界に愛というものは存在しない」として生きることにする。「愛」が存在しないなら「愛される」ことも「愛する」こともない。「愛されるとはなにか」「愛するとはなにか」を考えることもない。「どうすれば愛されるか」を考えることもない。
海芝浦駅。JR鶴見線・海芝浦支線の終着駅。京浜運河に面している。プラットフォームからは東京ガスのLNG火力発電所や首都高湾岸線の鶴見つばさ橋が見える。鶴見線は、京浜工業地帯の臨港線をJRが引き継いだ路線。海芝浦支線は元々は東芝の工場へ向かう専用線だった。支線のほとんどの区間は東芝構内に入る。駅改札には東芝の検問所があり、入構許可証を持たない乗客は駅から外に出ることができない。
8月の終わりに海芝浦へ行った。自分と同じように駅を見に来た人が何人もいた。上の絵の中の女の人もそのうちのひとりだった。「絵を描かせて下さい」とお願いして、スケッチを取らせて頂いた。女の人は「夜勤明けで、急に海が見たくなって来たんです」と仰っていた。折り返し、同じ電車で鶴見へ戻って行った。
きょうの水彩: 鹿苑寺舎利殿 (金閣)。クライアント様から許可を頂いて掲載。
金閣を描くお仕事を頂いた。同時期に京都へ行く機会があったので、北山へ実物を見に行った。門をくぐるといきなりある。とにかく派手で、もれなく人を圧倒する。
建物を見るときは建てた人の心情を勝手に想像する。足利義満は剛胆で権力欲の塊だったというけれど、能の世阿弥・観阿弥を見いだしたりしている。根は繊細なのかもしれない。金閣は足下の鏡池で逆さになって揺らぐ。ここに「人がこの世でどれだけ栄華を誇ったところで、所詮は幻」というほのめかしを見た。鼻持ちならないな、と勝手に腹が立ってきた。さらに妄想が進めば燃やしたくなってくるかもしれない...。
自宅へ戻って製作した。金色を水彩で描くのが楽しかった。
きょうの水彩: 横浜港。落書き用の更紙に色を置いた。
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日本神経科学大会の開催中、海外研修でお世話になった先生が来日していると伺って、パシフィコ横浜に向かった。会場近くのレストランで先生方とランチをご一緒した。先生も、来日のお知らせを下さった方も精力的に活動をされているようだった。ランチの後、先生方と別れて海の方へ向かった。もう会費を払っていないので学会会場には入れなかった。
パシフィコ横浜の敷地の端に「ぷかりさん橋」という場所があった。係留式の桟橋で、小さな洋館がぷかぷか浮いていた。海上バスのターミナルらしかった。そのあたりで何か描くことにした。
描きながら、研究していた当時のことを思い出した。苦しかった。数値化すれば大事な要素が失われてしまう現象について、無理にでも数値化しなければならないことが辛かった。空を飛ぶのに羽を落とさなくてはならないような、海を泳ぐのに両手両足を縛られなくてはならないような。向いていなかったのだと思う。
今は楽になった。行きたいところに行く。
きょうの水彩: リリエンタールの滑空機 (1894年の「標準機」を参考に描画)
一つ前のポストを見返して、翼の構造が全然描けていないことに気づいた。彼が命を賭して改良を重ねた翼なのだから、もう少し詳しく描こうと思った。
きょうの水彩: 空の習作。普段と違う絵具 (サクラマット水彩) を使って描いてみた。
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ついにFlightradar24のGold planを申し込んでしまった。アクセス開始時の広告が消え、タイムアウトによる更新の必要もなくなった。コンピュータの前にいる時間、ただずっと羽田を発着する飛行機の様子を見てしまう。
羽田へ降りる飛行機は伊豆大島から房総半島にかけて数珠つなぎの列を作り、大回りをしながらひとつずつ順番に降りていく。
このあいだ宇部発羽田行きの飛行機に乗ったとき、窓から伊豆大島が見えたので、もう降りるのか、あっという間だなと思ったら、そこからが長かった。「何してるんだろう」と思ったけれど、この待機列に並んでいたらしい。
とにかくいつまでも見てしまう。個人事業主の自制心が問われる。
きょうの水彩: 種子島宇宙センターを飛び立つASTRO-H (ひとみ)。人工衛星や探査機は、無事打ち上げに成功したもののみ「ひとみ」「あかつき」などの名前が与えられる。
種子島を描くためH-IIAロケットに関する資料を集めている最中、三菱重工のサイトでH-IIA,H-IIBのプロモーション動画を見つけた。格好良い。「どんな貨物も、約束の時間に、約束の軌道へ」...物流企業のCMフォーマットだ。なるほど、宇宙時代の人工衛星は「貨物」なのか...。
MHI打上げ輸送サービス プロモーションムービー (Short.ver)
でも、きっと関係者は毎度打ち上げのたびに「頼むから上がってくれ」と祈っているに違いない。
サイトにはH-IIAの「ユーザーズマニュアル」もあった。