昭島ハンサムジャンク (2019 vol.4) 終了しました

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昭島ハンサムジャンクvol.4終了しました。お越し頂いた皆様ありがとうございました。足をとめてポストカードを見てくださる方が多く、嬉しかったです。

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ブースで公開制作します...と言っていたのですが、結局大きめの絵は描けず、気づいたらはがきサイズの紙にひたすら「ひこうき」を描いていました。お立ち寄り頂いたお客様も「(印刷してある) ポストカードの絵はリアルっぽいのに、吊るしてある絵は違いますね」と不思議そうでした。すみません。まだ自分の中でまとまりがついていないです。

アンティーク・ハンドクラフト蚤の市「昭島ハンサムジャンク」出店します

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明日6/29(土) 30(日)、東京・昭島のアウトドア専門ショッピングモール「モリパーク アウトドアヴィレッジ」で開催するイベント「昭島ハンサムジャンク」に参加します。水彩画のポストカード16種類と絵のお店を開きます。ときどき公開製作する予定です。会場中央セレクト・アートエリア、アトリエ・サルバドールという名前で出店しています。どうぞお立ち寄りください。

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アンティーク・ハンドクラフト蚤の市「昭島ハンサムジャンク」 
入場無料🚀
2019年 6月29日(土), 30日 (日)  11時 - 17時
場所: モリパーク アウトドアヴィレッジ 屋内広場
東京都昭島市田中町610-4 (Googleマップ) JR青梅線・昭島駅から徒歩5分

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ちなみに、前回12月のライブペイントで描いた絵です。2名1組で製作しました。 

 

結構無茶やってたかも...。

街頭スケッチ

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街頭スケッチ。新宿駅南口の歩道でライブをしていた3ピースバンド。勢いがあってかっこよかった。しばらく見ていたら警察官3名が来てライブは終了した。

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こんな感じだった。

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最近、人や物の形が思ったように描けなくてつらい。「絵を描く」「とにかく製作する」「枚数を重ねているうちになんとかなる」と信じてやってきたけれど、限界を感じる。自分みたいなタイプの人間は「ものの形を正確に描く訓練」と「描きたい絵を描く」こととを同じ紙の上でやらない方がいい気がする。というか、やりたくない。精神にかかる負担が大きい。実験的に、描くものを描きつつ、別種の訓練を並行して積む。

 

ビル・エヴァンス タイム・リメンバード

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ビル・エヴァンス。鉛筆。

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映画「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」を見てきた。ジャズピアニスト、ビル・エヴァンスの生涯をたどるドキュメンタリー。

joji.uplink.co.jp

自分はジャズについて全然知らない。いつ頃かGoogle Homeが適当にジャズのコンピレーションを流していたとき、前からとても好きで、ずっと名前が分からなかった曲がか流れた。「OK Google、この曲なんて曲?」と聞いて「ビル・エヴァンスのワルツ・フォー・デビィです」と返ってきた。それでビル・エヴァンスのことを知った。

www.youtube.com

映画序盤、1950年代のニューヨークの映像が流れる。なんかかっこいい。ジャズの世界は本当にかっこいい。

それからビルのデビュー。詩的な曲名。繊細な音。こんなピアノを弾く人がどういう人生を送ったのか知りたくなってしまう。事前にWikipediaの記事は読んでいる。だから、どれだけ荒廃した人生を送ったか、文字の上では知っている。

インタビューを受けていた、かつてのミュージシャン仲間 (音楽の世界では有名な人かもしれない。自分は名前が分からない) が

「誰だって、苦しむことなしに、いい仕事がしたいだろう? -  ヘロインがピッタリだった。」

と言う。また別の誰かが

「ビルは『頭の中の声が静かになる』と言っていたよ。」

頭の中の声....。みんな思ったより頭の中から声がしている。いい仕事をするのに、薬を打って、それを鎮めてやっていかないといけないのか。そうしないとあの美しい音楽ができないのか。きつい。だとしたら、本当にむちゃくちゃだ。

ビル・エヴァンスの親しい人は次々不幸にあう。バンドメンバーの事故死。別れた内縁の妻の自殺。新たに付き合い出した妻との別れ。長く精神的な支柱となっていた実兄の精神の病、拳銃自殺。そして本人も51歳で血を吐いて死ぬ。

映画を見て「薬物はやりたくない」と思った。色々しんどくても、手を出せばさらにしんどいことになる。あの「美しさ」への到達が、たとえば薬物のおかげだとして、そんなトレードオフがあってたまるかと思う。毎日ピアノを練習する姿勢の方を見習う。そして穏やかに楽しく生きていきたい。

 

グループ展「心に映る情景」終了しました

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銀座・ミレージャギャラリーでのグループ展「心に映る情景」終了しました。お越し頂いた皆様ありがとうございました!会場のメッセージノートをありがたく読ませて頂いております。また、今回ご一緒した作家の皆様 (立見彩乃さん、亀田学さん、三宅凱也さん、佐藤あつしさん、出口アキオさん、おゆみさん)、そしてミレージャギャラリーのオーナー大城ご夫妻、大変お世話になりました。ありがとうございます。素敵な6日間でした。

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大城さんからTwitterを通じてお声掛けを頂いたとき「全く知らない方々とのグループ展だけれど、うまくやっていけるだろうか」と心配していました。展示が始まると、実は皆様Twitter上で絵を介してひっそりと交流していた方々であったり、また亀田さんが大学の同期だとわかったりして、まるで昔からお馴染みの方とご一緒している気持ちになりました。皆様の原画を見ることができて嬉しかったです。在廊中、以前理系分野の研究者をしていたおゆみさんと研究の話で盛りあがりました。「研究者がポエムを書こうとすると "AはBである。なぜならば..." から書きはじめてしまい、ポエムよりむしろ論文に近くなる」という意見で一致しました。今は絵描きをしている訳で、少しずつでも詩情を大切にしていきたいです。

これからしばらく個展・グループ展開催の予定がありません。少し落ち着いて、自分が執着のある場所を描いてみようかなと思っています。東京駅、横浜みなとみらい、多摩川河川敷を描きたいです。

 

人物スケッチ

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人物スケッチ (F0: 18 x 14 cm 小)。ミレージャギャラリーのレセプションパーティーでお会いした作家のお二人。とても絵になる姿で素敵だった。(仲山さん、花谷さん、掲載許可ありがとうございます。)

仲山拓人@AtelierTACTO (@n_ankhbayar) | Twitter

花谷みを (@mio_hanaya) | Twitter

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ミレージャギャラリーはとても静かなギャラリーで、在廊していると心が穏やかになります。オーナーさんご夫妻の優しいお人柄が表れる場所です。

東京駅 (スケッチ)

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東京駅 (18 x 14 cm) 20分スケッチ。銀座のミレージャギャラリーさんへ向かう途中に描いた。

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オランダ旅行でアムステルダム中央駅を描いたあと「よし、この感動と勢いのまま東京駅を描きに行く」と意気込んでいたのに、戻ってからかなりぐずぐずしていた。昨日は勢いがついて良かった。色々な勢いを大切にしていきたい。

グループ展「心に映る情景」開催中です

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銀座・ミレージャギャラリーさんのグループ展「心に映る情景」開催中です。風景画を描く作家7名の作品が集まりました。私も風景画を10作展示しています。どうぞお立ち寄りください。6/15(土)に在廊予定です。会場にてポストカードを販売しております。* 案内はがき掲載の絵は先日ご購入をいただいており、展示がございません。ご了承ください。

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遠方から作品のみ搬入される作家さんが多く、昨日会場で直接お会いできたのは「おゆみ」さん (はがき右下の方) お一人だったのですが、昨日Twitterで展示のお知らせをしているとき、実はほとんどの作家さんとTwitter上でつながりがあったことを知りました。そう言えば確かに、自分もミレージャギャラリーさんからTwitterを通じてお声掛けを頂きました。ミレージャギャラリーさん、素敵な機会をありがとうございます。皆様もぜひ原画を見にいらしてください。ネット上で見るのとかなり印象が変わります。

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ミレージャギャラリー「心に映る情景」展

2019年 6月12日 (水) - 17日 (月)
11時-19時 (初日12時から/最終日17時まで)
ミレージャギャラリー
東京都中央区銀座2-10-5 オオイビル4F (Googleマップ)
- 東京メトロ有楽町線「銀座1丁目駅」11番出口より徒歩1分
- 東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線「銀座駅」A13出口より徒歩4分
- JR有楽町駅・京橋口より徒歩10分

線路跡

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線路跡 (33.2 x 24.2 cm)。静岡鉄道・駿遠線の旧線路跡の道。先日描いた駅跡のバスターミナルから逆側を向いたあたり。周囲は住宅街。海が近い。

ateliersalvador.hatenablog.jp

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一昨日のpostで「廃線を描くととても安らぐ」と書いたけれど、上の絵はあまり安らがなかった。むしろ描いている間ずっと息苦しかった。廃線跡は基本「物」がない。「無」を描くようなものなので、特定の物を描くより消耗する。それから先日のpostでセツ先生の車について言及したことも心に引っかかっている。振り返って自分はどうなのか。自分は自分の絵の上で何をしているか。

ateliersalvador.hatenablog.jp

最近絵を描くとき、頭の中に言葉がまとわりついてくる。前からあるけれど、ここのところ特にひどい。Joyな気持ちを忘れている気がする。

 

チューリップの花

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チューリップの花 (22.7 x 15.8 cm)。デルフトのレストランのテーブルにあった。完全にステータス異常。レストランの人、どうしてこうなるまで放っておいたのか...。でもなんとなくきれいだった、ような気もする。だからかもしれない。

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今日は水彩の教室のスケッチデーだった。横浜・生麦にある飲料工場の敷地でのスケッチ。先生とクラスの方々が真剣に絵を描いていた...。描かずにいたことを反省した。リハビリします。

本当の絵描き

ぐだぐだ考えている...。

「本当の絵描き」ってどんな人だろう。自分のイメージでは、公園で絵を描いている。それから寡黙 (なぜだろう)。 でも「本当の絵描き」とか、自分で書いておいてなんだけど「本当」も何もないんじゃないのか。絵を描いている人は絵描きだ。絵を描いていないのに「絵を描いています」というなら嘘だけど、それ以外何もない。どんな絵を描いているかも関係ない。寡黙か饒舌かも関係ない。職業で絵を描いているかどうかも関係なくて、絵を描いている人は間違いなく絵描きだ。

でも、自分の中の理想として、絵描きは自信を持っていたい。絵に色々突っ込まれても、SNSのリアクションが特になくても、笑いながら「これでいいんだよ」と言いたい。色々経験して、色々試して、色々考えた末にこうなっている、だからこれでいい、このまま続ける。そう自信を持って言える人間でありたい。「アートは自由」というフレーズを、自分の表現の拠り所にはしたくない。アートが自由かどうかより、自分自身が自由なことが大事だと思う。「自分はこういう選択をすると決めた。だからこれでいい。」そう自信を持って言える絵描きでありたい。

何でも実現するのは難しいけど、言葉にしてしまった。現実の方を描き換える。

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らくがき: なかよし。

一筆描きの車

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長沢節先生の「わたしの水彩」という本がある。閉校した画学校、セツ・モードセミナーの教科書のうちの一冊だった。

セツに入学した頃、人物画の教科書「デッサン・ド・モード」と一緒に購入した。校舎のカフェスペースのテーブルで友人や先輩と一緒に読んだ。「かっこいい」「オシャレ」「どうやったらこんな風に描けるんでしょうね」と言い合ったりした。

私はどうしても「わたしの水彩」の中の絵を良いとは思えなかった。特に表紙の絵について「本当にひどい」と思っていた。一筆で殴り描いた箱のようなものが、画面上にたくさん散らばっている。それが車だとわかるのに時間がかかった。筆致はざっくりしていてかっこいい。でも何が何だかわからない。車が止まっているのか、動いているのかわからない。車のボディは透けたりしないし、透けた向こうから下の道路が見えたりはしない。これは、私の知っている「車」とは違う。この絵を描いた人は、車のことを「どうでもいい」と思っている。もっと言うと、よく分からないまま中途半端に描いている。

そうテーブルで話したら「セツ先生がこういう風に描いてるってことは、多分きっと、これでいいんじゃないかな」と先輩が言った。「そんな風には思わないです」と答えてテーブルが妙な空気になった。

先輩の言う通りなのかもしれない。タブロー (絵画) は閉じた別世界で、内側で何が起こるかは描いた人間だけが決めていい。本の名前も「わたしの水彩」で、セツ先生がセツ先生の思う水彩のことを話している。実際先生が車のことを「どうでもいい」と思っていたとしても、例えば技術的な問題で中途半端に描いたとしても、多分それこそどうだっていい。その絵は、セツ先生の絵なんだから。「こんな絵はだめだ。描く以上もっと対象と真面目に向き合わねばならん」なんて言わない (以前公園で絵を売っていたとき、たまたま通りかかったデッサンの先生からこういう言われ方をしたことがある)。

セツ先生は遠い昔に亡くなっている。線の細い美男美女が大好きで、モデルとしてアトリエに呼んで、生徒と一緒にただ描いたらしい。くるぶしの骨の浮いているところをきちんと描かなかったら、生徒に怒るだろう。それで、建物をきっちり描こうとすると「窓の数なんていちいち数える必要はない」と怒る。それはもう、それでいい。好きなもの、描きたいものが全然違う。生徒が自分の絵をどうするかは、生徒の問題で、生徒が決めなくちゃならない。

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落ち込んでいる。昨日、笠井先生の教室でヨットの模型とひまわりを描いたとき「形がうまく描けないものを、洒脱っぽくごまかして描く」を自分が平気でやろうとしていたことに気づいてしまった。特に興味のないものを描いているならともかく、好きな乗り物を描こうとしているのに、それをやらかしていたことがとてもこたえた。

落ち込んでいる暇があったら手を動かせという話だけど、何からはじめていいか分からず、なぜか文章を書いている。これは、手を動かしたうちに入るんだろうか。何もしないよりはましなのか。そのうち「わたしの水彩」を思い出して、本棚の奥から引っ張り出して読んでみた。特に感想は変わらなかった。納得すること、はっとすることがたくさん書いてあった。それでも、表紙の絵に対する自分の感想は変わらない。

ごまかすと決めたらごまかしきる。他人も自分も最後まで騙しきる。そういう覚悟を決めてしまった人は、強烈な魅力を放つようになる。セツ先生は間違いなくそういう人で、セツ・モードセミナーはそういう学校で、セツ先生の水彩画はそういう水彩画だったと思っている。

 

新装版 デッサン・ド・モード 美しい人を描く

新装版 デッサン・ド・モード 美しい人を描く

 
新装版 わたしの水彩

新装版 わたしの水彩

 

 

ヨットの模型

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ヨットの模型 (36 x 51 cm)。横浜画塾・笠井先生の教室の静物。

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講評で先生から「(本来まっすぐなはずの) ヨットの形が波打っている」と指摘を頂いた。確かに、曲がってる...。周りの花瓶も、あるのかないのかよく分からない色の塊みたいになってしまった。何となくで描くと、すぐ適当になってしまう。普段、ものの形がちゃんと描けないのを、にじませたりぼかしたり飛ばしたりしてごまかしている。はなからごまかす気がなくても、ごまかしたことになってしまう。こういうことを続けていると、巡り巡って良くない気がする。何とかしたい。