旅のスケッチ (オランダ・ベルギー) [1日目]

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ateliersalvador.hatenablog.jp

旅から戻りました。旅の途中で描いた水彩スケッチについてまとめていきます。おおよそ1日1-2作のペースです。

[1日目]


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オランダ・スキポール空港の到着ロビー (22.7  x 15.8 cm)。あまりの描けなさ具合にびっくりした。まず、描きたい人がどんどん動いて行ってしまう。止まっている人も、鉛筆で線を描いているうち、やっぱりどこかへ行ってしまう。足元に置いた荷物も気になって仕方ない。昔ロンドンの街中で金品を取られそうになって、海外での手回品には気をつけるようになった。筆洗がわりの登山用の水筒も、蓋が開きにくくて筆がすぐ洗えない。そもそも、持ってきた2つ折り水彩パレットがどうも「しっくりこない」状態だった。

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絵の具の並びを、粒子の小さい有機顔料系 (上段左) 、マスキングインキ (下段最も左)、粒子の大きい無機顔料系 (下段左)、ハイライト用の不透明色 (上段右) という構成にしていた。作ったはじめは「機能的」と思っていたけれど、しばらくして、パレットを開けるたび憂鬱な気持ちになった。なぜだか気持ちが動かない。化学の知識、筆を動かすとき全然いらない。でもまあせっかく作ったし、高い絵の具がもう少し減るまで使おうと思ってオランダまで持って来たけれど、上の絵があまりに描けなさすぎて、ついに「やってられるか」と放棄を決めた。

...

電車に乗ってベルギーのアントワープに移動した。オランダ・ベルギーの国境ではパスポートチェックがない。隣県に行くような感覚でベルギーに入った。 

(つづく)