絵の完成

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静物画の習作 (A study of still life painting)
45 x 31 cm

横浜画塾・笠井先生の教室で描いた静物画。先生から講評を頂いた後、持ち帰って描き込んだ。

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絵を終わらせる過程はとてもつらい。途中で手を止めて、最後まで描ききらなければ「これが完成したなら、きっと素晴らしい絵になるだろう」という夢を見たままでいられる。手を入れ続けたり、人に見せたりすれば、現実と向き合うことになる。いつまでも夢を見ていたければ、終わらせずにとっておいた方がいい。でも、きっと健康を害する。以前、研究論文を書いていた頃、似たようなことをやらかして最終的に健康を害した (動悸が止まらなくなった) 。

「完成度を上げる」ためには「完成させる」を繰り返すのがいい。最初の「完成度」は物理や技術の問題だけれど「完成させる」は「終わらせる」「手元から離す」という意志の問題になる。とにかく、完成度を上げるためには、自分の現実と向き合い続けるしかない。